海外事情報告
スウェーデン・マルメにおける消化管検査の現状と変遷
猪狩 功遺
1
1順天堂大学医学部消化器内科
pp.81-83
発行日 1990年1月25日
Published Date 1990/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110284
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はじめに
1988年7月1日から1989年6月30日までの1年間,スウェーデン,マルメ市のルンド大学付属マルメ総合病院の放射線科,内視鏡室に勤務する機会を得た.マルメ市はスウェーデン最南部スコーネ地方の西岸に位置し,対岸にはデンマークの首都コペンハーゲンが一望できる.スウェーデンでは3番目に大きい都市であるが,人口は23~24万程度で,町の所々に中世様式の建造物を残す落ち着いた町である.高齢化社会だけにどこへ行っても老人の姿が目につき,放射線科の待合室などはなおさらであった.1年という短い期間に外国での臨床が経験できたのに加えて,医師たちと交流して彼らの発想の違いがわかったのは大きな収穫であった.マルメの消化管検査の現状と,過去約10年間の上部消化管検査の変遷について,筆者が集めた若干のデータを基に報告する.
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