Japanese
English
今月の主題 消化管の“比較診断学”を求めて(2)
序説
“比較診断学”を求めて
Introduction
丸山 雅一
1
Masakazu Maruyama
1
1癌研究所付属病院内科
pp.129-130
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110093
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- Abstract 文献概要
“比較診断学事始め”とも称すべき試みは既に前号においてなされている.その内容がどんなものになっているのか,実は今この序説を書き始めた段階では筆者には何の情報もない.編集子の特権をかざして事前に前号の主題論文の内容を知ったうえで,軌道修正をも含めた序説を書くことも可能だったが,それも敢えてしなかった.本号の主題論文のゲラも見ていない.“比較診断学”という言葉の妥当性をも含めて,その解釈と表現を執筆を担当された諸兄の感性に委ねることが,この主題の問題点を浮き彫りにするための最善の策と考えたからである.
本号の座談会を読まれてその徴を感じとってもらえれば望外の幸せである.座談会を終えた時点でわれわれは“比較診断学”の目指すところ,特にその基本から応用に至る道が微かに視えたような気がした.ところが,少し時間を経て,その道を再び辿ろうとすると,どこかでそれが途切れてしまう.要するに,勘所を押えきれなくて暗中模索している状態なのである.
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