今月の症例
器種の違いによる内視鏡像:前壁Ⅱc
池田 卓
1
,
望月 福治
1
Takashi Ikeda
1
1仙台市医療センター内科
pp.8-10
発行日 1986年1月25日
Published Date 1986/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110035
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〔切除胃肉眼所見〕患者は45歳,女性.胃体下部大彎前壁に2.6×1.2cmのⅡcが認められる.病変の境界は明瞭で,集中する粘膜ひだの先端はやせ,腫大を呈しており,陥凹内の大彎側には結節状隆起が認められる(Fig. 1 a, b).
〔病理組織学的所見〕陥凹部のうち小彎側では低分化型腺癌(Fig. 2 a, b),大彎側では中分化型腺管腺癌(Fig. 3 a, b)が主体となり,癌は粘膜層から一部粘膜下層へ浸潤している(Fig. 4).
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