学会印象記
第71回日本消化器病学会総会
望月 福治
1
1仙台市医療センター内科
pp.889
発行日 1985年8月25日
Published Date 1985/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109840
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第71回日本消化器病学会総会は1985年5月22日から3日間,葛西洋一会長,市田文弘会長代行のもと,ライラック祭りの最中の札幌市で開催された.学会は厚生年金会館と教育会館の9会場に分かれ,3題の特別講演をはじめ,シンポジウム,パネルディスカッションおよびワークショップがそれぞれ3題,これに一般演題が773題という規模の大きいものであった.消化器系の関連学会は開催される回数も多くなる一方で,演題の数もこれに合わせるように増加している.それはまるで消化器系学会という大きな機械が作動しているようでもあり,正直に言ってこれをどう評価してよいのか,ある種の戸惑いを感じないわけではない.したがってこの膨大な内容を全部聞き,かつ限られた紙面に紹介するということは,到底不可能であり,偏った印象記となることをお許し願いたい.
第1日目のワークショップ“スキルス胃癌の診断と治療”は,午前は主として診断,午後は治療を中心に発表,討論が行われた.このような午前・午後を通して1日がかりのワークショップが行われたのは,恐らくこれが初めてであろう.長尾房大,三輪剛両教授は,まさにマラソン司会を担当されたわけである.この主題に対する会員の関心度は高く,会場はぎっしりとなり,入口には立って聞く会員も多く,入り切れない会員もあるなど盛況であった.
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