胃と腸ノート
新しいX線写真の技術(1)
山田 達哉
1
1国立がんセンター放射線診断部
pp.1327
発行日 1984年12月25日
Published Date 1984/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109508
- 有料閲覧
- 文献概要
従来のX線写真と比較して,X線像が著しく鮮明になる.しかも,X線撮影時の被曝線量が,従来の1/20,1/30,極端な場合には1/100と大幅に低減できる.こんな夢のような方法が,国産技術によって開発された.Fuji Computed Radiography(FCR)である.われわれは,開発者である富士フイルムの技術陣に協力して臨床応用を試みた.この方法は,従来からのX線撮影にはすべて応用できる.まず特殊な受像板(イメージング・プレート)で撮影したX線画像情報をディジタル信号化し,コンピュータ処理する.したがって,従来通りのX線写真からゼログラフィー様の写真まで,任意の画像が得られる.また,従来のX線写真の白黒を反転した,骨黒の写真にすることもできる.Fig.3は,骨黒写真を印画紙に焼付けたものである.ここでは胃の例を3回にわたって示し,FCRについて略述しよう.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.