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編集後記
熊倉 賢二
pp.324
発行日 1983年3月25日
Published Date 1983/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109337
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史上最強の技術帝国,日本の登場が最近話題になっている.特に活力を持ち出したのは中小企業の技術であるという.小さいところでは年に何千件と倒産するが,一方ではその何倍かが新しくできて,新陳代謝が激しい.だから,経済原則からちょっとはずれると,たちまち自然淘汰されてしまうという.かつての技術革新は大企業主導型であったが,今では草の根型が定着してきたともいう.恐しい時代がきたものである.
本号を通読しているうちに,上記のような雑誌の記事を思い出した.本号は特別の企画に基づく特集号ではない.それなのに,極めてレベルの高い論文が食道,胃・十二指腸,小腸,大腸にわたり掲載されている.特集号以上に読みごたえがある.恐れ入った現実である.これは,全国的に各分野の基礎的技術が向上したためであり,それらを総合した研究が定着した結果である.
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