胃と腸ノート
胃癌患者の前検査資料よりみた初回X線検査のあり方―(3)幽門前庭部圧迫法
八尾 恒良
1
,
西元寺 克礼
2
1九州大学第2内科
2北里大学岡部内科
pp.86
発行日 1973年1月25日
Published Date 1973/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108350
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幽門前庭部を中心とした二重造影像で,この部分の大抵の病変は拾い上げ可能であるが,前壁の病変や小隆起性病変は見逃がされることがある.また,小さなⅡcは描出されていても拾い上げかねることがある.このような欠点を補なうために,我々は幽門前庭部から胃角部にかけての圧迫像を必ず撮影するよう申し合わせている.
この圧迫像は,二重造影像などを撮影したあと,患者を再起立せしめて撮影することもあるが,前庭部が小腸索と重なって,病変を描出し難くなることが多いので,原則として立位充盈像を撮影する前に撮影している.
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