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書評「Radiology in Disorders of the Liver, Biliary Tract and Pancreas」
中沢 三郎
1
1名古屋大学助
pp.1166
発行日 1981年11月25日
Published Date 1981/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108265
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およそ,人が成書を繙く際に,その本の内容が一番重視されることは当然であるが,このほかに著者の人と成りというか,その人の性格やものの考え方などを知ることが本の内容をより深く理解するうえに必要であると同時に,行間から著者の人柄が偲ばれて,読んでいて大変楽しくなるものである.
著者は,端的に言って,常に冷静で探究心が旺盛であり,物事をあいまいなままにしておくことが嫌いのようである,しかし一面,物臭なところもあるようにみえる,医学に対しては自己を律すること実に厳しく,納得するまで徹底的に研究するといった感じである,これに反して患者に接する態度は優しく,常に患者の身になって診療をされるので患者の信頼も厚く,文字どおり優れた臨床医である.医学的力量は世界的にみても超一流で国際会議の花形であり,まさに現代の寵児である.
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