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編集後記
川井 啓市
pp.708
発行日 1978年5月25日
Published Date 1978/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107323
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『胃と腸』が送られてきた時の私の読み方にはひとつの型がある.まず主題,次に目次を見て,編集会議での討論を思い出す.そして,掲載されているなら,座談会の記事をまず読む.そこで,座談会に対する司会者の意図,出席者との討論のアウトラインを流し読みしながら,問題点を整理して,主題を読むようにしている.もちろんこのような読み方をしている人は多いだろうし,特集号をもつ医学雑誌は私は一般にこのようにしている.座談会の対話がスムーズに流れ,討論が整理されている時もあれば,出発点からなかなか出られず司会者が苦労しておられる時もあり,それなりに読むのもまた楽しく,主題の展開の難かしさが想像され,つい司会者の立場で同情したりする.
今回の主題「消化管粘膜拡大観察と病態生理」は,その意味で座談会から,主題,また研究までの展開が非常によく整理されていて,X線,内視鏡および臨床病理の現況から将来にも話が進み,新しい織物が企画通りに作られているような感じである.
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