Japanese
English
今月の主題 胃癌の発育経過
主題症例
A.胃癌の発育経過(形態の変化を中心として)
2)陥凹型胃癌の発育経過
Case 20 Ⅱc(smまたは一部pm)から5年4カ月の間に主に横への広がりをとって発育進展したⅡc類似進行癌(s)の症例
A. Macroscopic changes of gastric cancer (centering on morphologic changes)―2) Macroscopic changes of depressed type gastric cancer (cases 20)
久道 茂
1
,
白根 昭男
1
S. Hisamichi
1
1宮城県対がん協会検診センター
pp.48-49
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107185
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患 者:○原○め○ 45歳 女
手術前5年4カ月の胃集検でチェックされ,胃カメラ検査を行った(Fig. 1).胃角小彎に明らかなⅡcを思わせる所見があり,細胞診,生検などの精査をすすめたが受診せず,そのまま経過をみてしまった症例である.この時期のフィルムreviewでは,幽門部の硬化像は認められず,smまたは一部pmまでのⅡcと考えられる.
初回から2年後(術前3年4カ月)の胃集検で再びチェックされ胃カメラ検査(Fig. 2)を受けた.この時点では潰瘍や隆起の形成はみられないがⅡcを考えて,細胞診を行ったが陰性であった.reviewでは粘膜下を主にした拡がりを思わせる.
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