Japanese
English
今月の主題 大腸のいわゆる結節集簇様病変
主題
結節集簇様大腸病変―私の意見
Sessile Tumor with Nodule-aggregating Surface of the Colon: My View
味岡 洋一
1
,
渡辺 英伸
1
Yoichi Ajioka
1
1新潟大学医学部第1病理
キーワード:
結節集簇様大腸病変
Keyword:
結節集簇様大腸病変
pp.428
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106788
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大腸の腺腫・粘膜内癌(villous tumorを除く)には,大きさの増大にしたがって結節数が増加する群と,大きさの増大にかかわらず1~2結節にとどまる群とがある(Fig. 1).3結節以上で構成される病変では,病変最大径と結節数との間に正の相関(p<0.01)がある.結節径ごとの検討では,正の相関を示したのは3~5mm台の大きさの結節であった(Table 1).すなわち,大きさの増大と共に増加する結節の主体は,3~5mm台のものと考えられる.
3結節以上から成る病変と,1~2結節のみから成る病変では,肉眼形態・生長様式にも差異がみられる(Fig. 2).大きさ10mmを境として,大腸上皮性腫瘍は1~2結節有茎Ⅰ型(高さ3mmより大1))と,3結節以上無茎Ⅱa型,および脳回様Ⅱa型とに分極する.後者は30mmを越えるとⅠ型に移行するものの,前者に比べ,水平方向への生長傾向が強いと言えよう.
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