Japanese
English
今月の主題 大腸のいわゆる結節集簇様病変
主題
結節集簇様大腸病変―私の意見
Sessile Tumor with Nodule-aggregating Surface of the Colon: My View
廣田 映五
1
,
森田 重文
1
1国立がんセンター研究所病理部
キーワード:
結節集簇様大腸病変
,
malignant Potentiality
,
癌化率
Keyword:
結節集簇様大腸病変
,
malignant Potentiality
,
癌化率
pp.429
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106789
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- Abstract 文献概要
結節集簇様病変とは,大腸粘膜面に花壇状に隆起し,その表面構造は粗大顆粒状を呈し褪色調の光沢を持った上皮性腫瘍性病変である.本病変の辺縁は,急峻な立ち上がりか,ややくびれた形態をなしている.大きさは2cm前後のものから10cm前後のものまである.結節状ないしは顆粒状の表面は半球状ないしは分葉状を呈し比較的平滑で,典型的絨毛腺腫のごとく房状を呈していない.実体顕微鏡観察所見でも,表層びらんや破壊ないしは決壊像をほとんどみない.また,villous patternは一部を除いてみられず,正常に近いpit patternを呈する.
組織学的特徴的所見としては,中等度の異型を伴う管状ないし管状絨毛腺腫をモザイク状に認める.絨毛腺腫は島状に限局してみられることがある.これらの部においては,異型度がやや増強し,癌化巣の合併をしばしばみることがある.
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