今月の症例
盲腸部のⅡa集簇型早期大膓癌の1例
井上 健一郎
1
,
牧山 和也
1
,
関根 一郎
2
Ken-ichiro Inoue
1
1長崎大学医学部第2内科
2長崎大学医学部原研病理
pp.270-272
発行日 1992年3月25日
Published Date 1992/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106745
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〔患者〕73歳,女性.現病歴:肛門出血の精査のために大腸内視鏡検査を施行したところ,出血は内痔核によるものと考えられたが,盲腸部に顆粒状隆起が集簇したような扁平隆起性病変を認めた.生検で腺癌の診断を得た.
〔大腸内視鏡所見〕Bauhin弁のやや盲腸側,前壁寄りに周囲粘膜とほぼ同じ色調の光沢を有する低い隆起性病変を認めた(Fig. 1a).メチレンブルー染色で,この隆起性病変はほぼ同じ大きさの顆粒状の隆起が集簇したものであることが明瞭になった(Fig. 1b).
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