胃と腸ノート
“non-liftingsign”判定の必要条件
宇野 良治
1
,
棟方 昭博
1
1弘前大学医学部第1内科
pp.438-439
発行日 1993年4月25日
Published Date 1993/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106145
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筆者らは,大腸癌のsm massive浸潤の有無を判断する内視鏡的指標の1つとして,“non-liftingsign”を提唱した1).これは,粘膜下組織に液体を注入してもsm massive浸潤の病変は盛り上がらず,病変の周囲だけが盛り上がるという現象を色素液を用いて明瞭化したものである.その後,学会,研究会等で,この用語がいわば“共通言語”として用いられている.しかし,その一方で,筆者らと異なった手技を行い,全くあてにならぬものと公言した演者もあり,多少の混乱を招いている.混乱の原因は,注入手技が異なること(手技的バイアス)であることが明らかであるため,その必要条件をここに明記したい.
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