Japanese
English
今月の症例
1.深部浸潤を呈したⅡa+Ⅱc型早期胃癌の1例
I. Early Gastric Cancer “IIa + IIc” with Penetrative Invasion, Report of a Case
小泉 和三郎
1
,
近藤 一英
1
,
石井 圭太
1
,
上杉 秀永
1
,
三富 弘之
1
,
西元寺 克禮
1
Wasaburo Koizumi
1
1北里大学東病院内科
pp.1350-1351
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106011
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- Abstract 文献概要
〔患者〕55歳,女性.約1か月来の心窩部痛を主訴に精査を希望して当院を受診した.
〔胃X線所見〕幽門前庭部大彎寄りの圧迫像(Fig. 1)に1.5×1.5cm大のドーナツ状の透亮像を認める.中央のバリウムの溜まりはかなり厚く,よく見るとその内部には一部結節状の透亮像がみられる.また,大彎側には辺縁隆起の一部に浅いバリウムの溜まり像が認められ,中央部の陥凹からのはみ出し像として捉えられる.辺縁隆起部の粘膜模様はやや粗大であるが,比較的規則正しい胃小区模様を保っている.口側から引き込まれる1本の粘膜ひだはそのまま辺縁隆起部に連続し,bridging fold様の所見を示している.腹臥位二重造影像(Fig. 2)では,明らかな辺縁の伸展不良はなく,病変も限局し,その境界は明瞭で,辺縁隆起の表面粘膜模様は健常部と同様である.前壁寄りにわずかなバリウム斑のはみ出し像がみられる.
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