Japanese
English
今月の症例
2.消化管アミロイドーシスの1例
II. Amyloidosis in the Gastrointestinal Tract, Report of a Case
檜沢 一興
1
,
青柳 邦彦
1
,
多田 修治
1
,
飯田 三雄
2
,
八尾 隆史
3
Kazuoki Hizawa
1
1九州大学第2内科
2川崎医科大学内科消化器Ⅱ
3九州大学第2病理
pp.1352-1354
発行日 1994年12月25日
Published Date 1994/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106012
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〔患者〕51歳,女性(#8627).45歳から関節リウマチで加療中,48歳時に胃潰瘍の既往がある.50歳ごろからときどき下痢,嘔吐が出現し,蛋白尿も持続するため,当科入院となった.
〔全消化管X線所見〕食道には異常所見を認めなかった.胃体部から幽門部にかけて広範に小顆粒状陰影がみられ,幽門前庭部後壁には不整形のバリウム斑を認めた(Fig. 1a).十二指腸第2部のKerckring皺襞は減少しており,微細顆粒状隆起の多発から成る粗槌な粘膜像が認められた(Fig. 1b).経口小腸充満像では明らかな異常を指摘できなかったが,ゾンデ法小腸二重造影検査では,上部小腸を中心に径2mmまでの小顆粒状陰影から成る粘膜粗槌像を認め,Kerckring皺襞は微細な凹凸像を呈していた(Fig. 1c, d).下部小腸から大腸にはX線像上明らかな異常は指摘できなかった.
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