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書評「「解剖学カラーアトラス」第3版」
外崎 昭
1
1山形大学・解剖学第一
pp.920
発行日 1994年8月25日
Published Date 1994/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105884
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Erlangen-Nurnberg大学と神奈川歯科大学の解剖学教室が所蔵する膨大な解剖学標本を,ステレオ写真を初めとするカラー図版の形に編集して,A4判472頁に盛り込み,惜しげもなく公開するのが本書である.これによって,人体解剖学を学ぼうとする若い人々,医師,研究者が,自ら両大学にあるがごとく,またとない学習機会を与えられるというわけである.
1991年11月,私は,Ulm大学医学部のHermann教授とHannover医科大学のPabst教授およびGrube教授の解剖学教育の現場を見学することができた.“すべてのドイツ国民が等しい水準の医療サービスを受ける権利があり,すべてのドイツ医師が等しい力量を備える義務がある”一この国是は,解剖学の講義,実習,演習のプログラムに誠実に盛り込まれている.人体解剖学も組織学も,関連分野との連携も含めて,事細かに系統・細分化され,国家試験マニュアルとの対応が図られている.
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