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書評「アンダーソン病理学カラーアトラス」
PATHOLOGY: A Color Atlas
武藤 徹一郎
1
1財団法人癌研究会附属病院
pp.102
発行日 2002年1月25日
Published Date 2002/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103414
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時代の要請による学問のはやりすたりはある程度は避け難いものの,昨今の臨床の場における病理学の影の薄さはどうであろう.こう言うと,病理の専門家は何を言うかと色をなすに違いないが,これは厳然たる事実である.CT,MRその他の画像診断の進歩に加うるに分子生物学の急速な発展のために,病理組織学の占める役割が相対に減少したことは間違いのない事実である.しかし,日常診療の場では,病理学の素養が依然として重要であることは言を待たない.疾患の病態把握の基礎となる病理学を知らないで,分子生物学的研究や免疫学的研究を行ってもはじまらないではないか,という気がするのは年のせいだろうか.
われわれの世代の医師にとってはアンダーソンの病理学,アッカーマンの外科病理学といえば病理学のバイブルのようなもので,医師たる者知らぬ人はなかった.アンダーソン病理学は1996年に160人の執筆者により第10版が出版され,大変な成功を収めた.
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