特集 早期食道癌1995
主題
Ⅱ.治療法
2. 内視鏡的食道粘膜切除術
井上 晴洋
1
,
出江 洋介
1
,
河野 辰幸
1
,
竹下 公矢
1
,
堀 光
1
,
メタセートアッサダー
1
,
中村 正徳
1
,
奈良 智之
1
,
三宅 智
1
,
永井 鑑
1
,
吉野 邦英
1
,
遠藤 光夫
1
1東京医科歯科大学医学部第1外科
キーワード:
早期食道癌
,
内視鏡的粘膜切除術
,
2チャンネル法
,
EEMR-tube法
,
EMRC法
Keyword:
早期食道癌
,
内視鏡的粘膜切除術
,
2チャンネル法
,
EEMR-tube法
,
EMRC法
pp.437-446
発行日 1995年2月26日
Published Date 1995/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105363
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要旨 早期食道癌の中で,深達度m2までの病変は局所切除によっても根治性が十分に期待できるとの判断から,内視鏡的粘膜切除術を治療の第1選択としている.低侵襲性と切除標本の獲得に最大の特徴がある.われわれはEMRC法を中心とした粘膜切除術を,これまでに早期食道癌44例に施行しており,現在のところ明らかな局所再発は経験していない.5年生存率は95%であり,死亡例は肝硬変による肝不全死が1例,下咽頭癌によるもの1例であった.分割切除(en bloc resectionではないこと)や切除標本の再構築など一部に問題を残すものの,現在のところは早期食道癌に対する最も有力な治療法の1つであると考えられる.
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