特集 早期食道癌1995
主題
Ⅱ.治療法
1. 治療法の考え方
神津 照雄
1
,
小出 芳雄
1
,
有馬 美和子
1
,
磯野 可一
1
1千葉大学医学部第2外科
キーワード:
早期食道癌
,
食堂粘膜癌
,
内視鏡的粘膜切除術
,
治療方針
Keyword:
早期食道癌
,
食堂粘膜癌
,
内視鏡的粘膜切除術
,
治療方針
pp.431-435
発行日 1995年2月26日
Published Date 1995/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105361
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要旨 食道癌症例の予後を規定する因子のうち,癌深達度ならびにリンパ節転移や脈管侵襲を考慮し,治療方針を検討した.その結果,深達度m1~2は内視鏡的粘膜切除術,このうちヨード不染帯の多発する症例には,多発癌発生を考慮したインフォームドコンセントを十分に行い,徹底的な管理のもとで内視鏡的粘膜切除術か食道抜去術を選択させる.m3かsm1と鑑別困難な症例に関しては,原則的にリンパ節郭清を含む開胸手術を行う.明らかにsm癌と診断される症例に関しては進行癌と同様に取り扱う.強調したいことは,治療法の選択はあくまでも術前の深達度診断にあるという点である.そのための努力はむしろ外科医がすべきである.
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