特集 消化管ポリポーシス2000
ノート
大腸ポリポーシスの拡大内視鏡検査―大腸腺腫症,aberrant crypt fociを含めて
工藤 進英
1
,
西岡 千晴
1
,
為我井 芳郎
1
,
山野 泰穂
1
,
今井 靖
1
,
木暮 悦子
1
,
松田 知己
1
,
成澤 亜古
1
,
富松 英人
1
,
森田 圭紀
1
,
中原 貴子
1
,
原 栄志
1
,
日下 尚志
1
,
作左部 大
1
1秋田赤十字病院胃腸センター
キーワード:
大腸腺腫症
,
aberrant crypt foci
,
ACF
,
拡大内視鏡
,
pit pattern
,
de novo癌
Keyword:
大腸腺腫症
,
aberrant crypt foci
,
ACF
,
拡大内視鏡
,
pit pattern
,
de novo癌
pp.393-399
発行日 2000年2月26日
Published Date 2000/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104820
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要旨 大腸腺腫症(APC)で多発する腺腫のほとんどは隆起型,表面隆起・平坦型で主にⅢL型pit patternを呈する.このほかに一見正常粘膜と思われる所にもⅢL型pit patternの集合がしばしば認められる.これらは組織学的に軽度~中等度異型腺腫であり,早急な治療を必要としない.一方,APCで陥凹型由来の癌が発見されることはAPCにもde novo癌発生の可能性を示唆するものであり,Ⅱc病変の発見が重要である.aberrant crypt fociはpreneoplastic lesionとして注目されているが,これらの微小病変は一般的に無数に存在し,pit pattern分類ではⅡ型の過形成とⅢL型の腺腫の芽に相当し,臨床的に診断治療の必要はない.
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