Japanese
English
今月の症例
虚血性大腸炎の1例
Ischemic Colitis, Report of a Case
大井 秀久
1
,
西俣 嘉人
1
,
西俣 寛人
1
,
小吉 洋文
2
Hidehisa Ohi
1
1南風病院消化器外科
2小吉胃腸科クリニック
pp.136-138
発行日 1996年2月25日
Published Date 1996/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103930
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〔患者〕66歳,女性.1995年3月7日午後1時ごろ,急に冷汗を伴う腹痛が出現し,近医で下痢症と診断された.8日深夜から腹痛に加えて下血も出現したため,精査目的に小吉胃腸科クリニックを受診した.末梢血液および生化学的検査では異常はなかった.
〔下行結腸注腸X線所見〕第2病日の腹臥位充満像では下行結腸に伸展不良,狭小化,非対称性の拇指圧痕像(thumbprinting像)が見られた(Fig. 1a).腹臥位二重造影像では管腔の狭小化,拇指圧痕像,transverse ridging,辺縁不整像,バリウム斑を認めた(Fig. 1b).第13病日の像(Fig. 2)で一部に管腔の狭小化を認めたが,下行結腸全体の伸展は良くなっていた.haustraは崩れており([の部位),遠位側には横軸方向に平行して走る4本のひだ(←の部位)を認めた.バリウム斑は見られたが,辺縁不整像はなくなっていた.第30病日の像(Fig. 3)では管腔の狭小化はなく,haustraの変形,屈曲・捻れを認めた([の部位).
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