--------------------
編集後記
大倉 康男
pp.1062
発行日 1998年6月25日
Published Date 1998/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103760
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本号ではm3・sm1食道癌の深達度診断と治療方針が主として検討されている.
m3・sm1食道癌の深達度診断が早期食道癌の中でも難しいことは多くの研究者が指摘していることである.筆者の検討ではsm1と比べてm3の診断が難しい結果であった.臨床診断には八巻,星原,河野らの主題論文が参考になるが,いずれも症例数が少ないこともあり,診断の難しい領域が残されたと感じざるを得ない.門馬が述べているような部位別の深達度診断が確立されていくべきであり,そのためには組織学的検索による肉眼標本の再構築,それとの臨床所見の十分な対比という「胃と腸」誌の原点に基づいた解析が不可欠である.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.