Coffee Break
ニューヨークのテロと国際食道疾患会議
小山 恒男
1
1佐久総合病院胃腸科
pp.1545-1546
発行日 2001年11月25日
Published Date 2001/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103367
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ISDE(International Society for the diseases of the esophagus)は3年に1度開催される国際学会で食道に関するすべての疾患を対象にしている.今回は9月5~8日の日程でブラジルのサンパウロで開催された.9月4日18時,成田発ダラス行きのアメリカン航空機は予定より1時間遅れで成田を出発した.ダラスで乗り換え,合計25時間のフライトの後に5日の早朝に無事サンパウロへ到着した.ブラジルの英雄アイルトンセナの名を冠した高速道路を通ってスラム街を抜け,サンパウロ市街に入ると大渋滞が待っていた.サンパウロは人口1,000万人の大都会である.
すぐにSiero hospitalへ行き食道表在癌の診断と治療に関する講演を行った.この病院は肝移植や心移植も日常茶飯事のごとく施行しているサンパウロを代表する高度先進医療機関だが,食道癌は99%までが進行癌である.食道癌と言えば外科的切除,放射線,ステントが中心であった.日本で行われている内視鏡による食道表在癌の早期診断やEMRに関して報告したところ,診断基準,偶発症等多くの質問を得,彼らの関心の高さが感じられた.
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