Japanese
English
今月の主題 Ⅱ型早期大腸癌肉眼分類の問題点
主題
早期大腸癌肉眼分類―私の診断基準
Issues in Macroscopic Classification of Early Colorectal Carcinoma: My Criterion in Diagnosis
田中 信治
1
Shinji Tanaka
1
1広島大学医学部附属病院光学医療診療部
pp.20
発行日 1999年1月25日
Published Date 1999/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102918
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早期大腸癌の肉眼分類は施設によってその定義が全く異なっており現在混乱を生じているが,その中でも特に問題となるのは,一般に頻用されている“Ⅱa+Ⅱc”,“Ⅱc”,“Ⅱc+Ⅱa”,“LST”(laterally spreading tumor)などである.われわれは早期大腸癌の肉眼分類を,主に内視鏡所見を中心にして,Fig.1に示すように,Ⅰ型,Ⅱ型,結節集簇病変の3型に大きく分類している.Ⅲ型については,消化性潰瘍のない大腸では存在しないと考えている.以下,Fig.1に示した分類の定義のポイントを述べる.
“ⅡC”の定義については,陥凹局面(領域性のある陥凹)の存在を重視し,陥凹が絶対陥凹であれ,周囲の反応性過形成粘膜に対する相対陥凹(工藤分類のⅡc+Ⅱa)であれ,陥凹を主体とする病変は一括してⅡcとする.したがって,原則として陥凹局面以外には腫瘍成分は存在しない.
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