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編集後記
多田 正大
pp.958
発行日 1991年8月25日
Published Date 1991/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102625
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大腸癌の治療方針を論じるに当たって,臨床的に最も問題になるのはsm癌の取り扱いであろう.ポリペクトミーを行った後で追加切除が必要になるような失態はともかく,over surgeryはもっと困ったことである.そこでリンパ節転移の可能性のあるような病変の特徴的所見は何か,sm癌の症例が集積された今日になって,再度,特集を企画したわけである.各主題執筆者の意見はほぼ一致しており,8年前に本誌で行ったアンケート調査の結論が今でも正しいことが確認された.武藤らが苦労して集計した今回のアンケート結果は,現時点での大腸sm癌取り扱いの決定版として広く引用できる貴重なデータであるし,座談会でも識者達の豊富な経験に基づく,“sm癌のすべて”が収録されており,本誌編集委員の1人として,すばらしい内容の特集を組むことができたことを誇りに思っている.是非とも熟読していただきたい今月号である.
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