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海外文献紹介「非潰瘍性消化不良症における幽門前庭部mast cell数の検討」
伊藤 克昭
1
1愛知県がんセンター内視鏡部
pp.274
発行日 1991年3月25日
Published Date 1991/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102480
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Evaluation of antral mast cells in nonulcer dyspepsia: Matter SE, et al(Dig Dis Sci 35: 1358-1363, 1990)
非潰瘍性消化不良症状(nonulcerdyspepsia)とは,食事でしばしば増悪するびまん性の心窩部不快感,随伴する腹満感,悪心,嘔吐とされているが,その病態生理は不明で,症状は似ていても幾つかの異なる成因の疾患群が混在していると思われる.著者らは,上記の症状を訴えるが消化性潰瘍は有さない255名を対象に,臨床症状と生検を含む内視鏡検査所見の検討を行った.殊に生検材料についてはアルシアンブルーの特殊染色を施行し,mast cell数と症状との関連を検討した.mast cell数は,当初の100例の検討で,細胞数の多い順の上位10%の患者が強拡大視野に11個以上であったので,そこで一線を引いた.
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