Japanese
English
初心者講座 胃X線検査のポイント―私の検査法
13.術後胃の撮影法
Radiological Examination of the Stomach: My Routine Practice
高見 元敞
1
Motohisa Takami
1
1市立豊中病院外科
pp.114-116
発行日 1991年1月25日
Published Date 1991/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102445
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
1.はじめに
術後胃のX線検査は,通常の胃の検査に比べてはるかに難しい.残胃に対する検査の目的は様々であるが,手術直後に吻合部の通過状態を知るために行う検査を除くと,検査の目的の大半は,残胃癌をはじめとする胃病変の発見にあると考えられる.
残胃の検査はなぜ難しいのであろうか?残胃の検査に関する技術的な方法論は,X線診断のエキスパートである他の2人の執筆者に譲り,ここでは,胃切除に実際に携わり,しかも再開腹などで残胃の状態をつぶさに観察する機会の多い消化器外科医の立場から,残胃に対する検査の在り方について述べる.
これは,残胃の特異性を熟知していないために生じる,様々な誤診や病変の見逃しが,日常の臨床の場でいかに多いかを肌で感じている医師からのメッセージとして受けとっていただきたい.
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.