Japanese
English
今月の主題 食道胃接合部腺癌の診断
主題
新たな定義に基づいた食道胃接合部の診断―臨床診断─内視鏡の立場から
Endoscopic Diagnosis of the Esophagogastric Junction
天野 祐二
1
,
石村 典久
2
,
越野 健司
1
,
高橋 芳子
1
,
三島 優子
2
,
結城 崇史
2
,
森山 修行
3
,
石原 俊治
2
,
木下 芳一
2
Yuji Amano
1
,
Norihisa Ishimura
2
,
Kenji Koshino
1
,
Yoshiko Takahashi
1
,
Yuko Mishima
2
,
Takafumi Yuki
2
,
Nobuyuki Moriyama
3
,
Shunji Ishihara
2
,
Yoshikazu Kinoshita
2
1島根大学医学部附属病院光学医療診療部
2島根大学医学部附属病院内科学講座第二
3島根大学医学部附属病院卒後臨床研修センター
1Division of Endoscopy, Shimane University Hospital, Izumo, Japan
2Second Department of Internal Medicine, Shimane University, School of Medicine, Izumo, Japan
3Department of Postgraduates Educatory Center, Shimane University Hospital, Izumo, Japan
キーワード:
食道柵状血管
,
胃縦走ひだ
,
Barrett食道
,
C&M分類
Keyword:
食道柵状血管
,
胃縦走ひだ
,
Barrett食道
,
C&M分類
pp.1065-1074
発行日 2009年6月25日
Published Date 2009/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101696
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要旨 本邦および欧米の間には,食道胃接合部の内視鏡診断において診断基準の乖離が認められ,その結果,少なからず臨床の場に混乱がみられる.欧米では胃の縦走ひだの口側終末部,本邦では主に食道柵状血管の最下端が食道胃接合部のlandmarkとして用いられてきた.胃の縦走ひだの口側端は術者間での観察空気量の違いにより,大きく位置を変える.一方,食道柵状血管の観察に当たっては,比較的条件を一定に揃えることが可能であるものの,LSBEでの観察率は低く,また逆流性食道炎による炎症の強い粘膜,異型性病変が存在する粘膜では観察できない.今後,食道胃接合部領域の癌が増加する傾向にあることは,本邦の実情により即した食道胃接合部の診断基準を早期に確立することを必要とするものである.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.