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門馬(司会) 本日の座談会のテーマは,「早期食道癌の診断における最近の進歩と問題点」です.早期の食道癌ですから,発見できれば内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection ; EMR)や内視鏡的粘膜下層はく離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)の内視鏡治療が可能ですので,早期の病変を拾い上げるために,多くの症例に対してヨード染色がかなり長い間行われてきたと思います.また,そうして拾い上げられた病変を,色素内視鏡,超音波内視鏡,X線で深達度診断を行い,どういう治療方針を取るかを決めてきたと思います.けれども,最近の内視鏡,X線などの検査機器の進歩には非常に目を見張るものがあると思います.病変によっては,ヨードを撒かなくても発見でき,拡大内視鏡を用いて,より詳細な深達度診断を行うなど,いろいろな手段が出てきています.本日は,そういう検査機器の発達によって変化してきたことについて,いろいろな分野の先生方から,どういう検査が有用で,どうしたらもっと利点があるのか,そして現在挙げられる問題点は何か,お話し合いいただきたいと思います.本日は,食道表在癌の拾い上げ診断,すなわち存在診断と,もう1つは深達度診断を中心に話をしていただこうと思います.最初は拾い上げ診断についてです.皆さんが現在お使いの内視鏡は,高解像度のものだと思いますが,高解像度内視鏡における拾い上げ診断の現況について,有馬先生に口火を切っていただけたらと思います.通常観察で,どのように見えているかということですが.
小山(司会) ごく最近のみではなくて,ここ5年くらいの範囲を含めてお願いします.
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