Japanese
English
今月の主題 大腸ESDの現況と将来展望
序説
大腸ESDの現状と将来展望
Introduction
田中 信治
1
Shinji Tanaka
1
1広島大学病院光学医療診療部
キーワード:
大腸ESD
,
大腸腫瘍
,
EMR
,
LST
Keyword:
大腸ESD
,
大腸腫瘍
,
EMR
,
LST
pp.1049-1052
発行日 2007年6月25日
Published Date 2007/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101128
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection ; ESD)は,大きさにこだわることなく病変の一括切除を可能にした1).これによって正確な病理組織診断のみならず治療後の臓器温存も可能となり,上部消化管領域,特に胃において急速に普及し,既に早期胃癌の治療手技として保険収載されている.一方,食道や大腸でも徐々に臨床研究として進行しつつある.しかし,大腸では,まだまだ一般的な治療手技として確立していない.それは,なぜであろうか? それは,まだまだ手技的難易度がより高いことのみならず,大腸癌には胃癌とは根本的に異なる病理学的特性があるからである2).本稿では,"大腸ESDの特集"を組むにあたって,大腸内視鏡治療全体におけるESDの位置づけを再確認する意味で,内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection ; EMR)との関連も含めて,大腸ESDの現況と将来展望について述べたい.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.