特集 消化管の拡大内視鏡観察2007
コラム
インジゴカルミン撒布による拡大観察のコツ―胃
平澤 大
1
,
藤田 直孝
1
Dai Hirasawa
1
,
Naotaka Fujita
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科
pp.752
発行日 2007年4月26日
Published Date 2007/4/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101076
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粘液が残存したままインジゴカルミンを撒布すると,粘液と色素が混じり,かえって不鮮明な画像になることがある.そのため,色素を撒布する前の粘液除去は,拡大観察を行ううえで重要な作業である.当院ではこの粘液を除去する目的で,前処置としてpronase 2万単位を患者に服用させている.検査中もGascon® 0.5%溶液,時に直接pronase溶液を用いて付着した粘液を洗浄,除去している.病変から粘液を除去した後に0.1%のインジゴカルミン20mlを内視鏡の鉗子チャンネルから直接病変に撒布する1).
鮮明な色素拡大内視鏡像を得るコツは,病変をよく洗浄し粘液を十分に除去することに尽きる.ただし,直接病変部に強い圧で洗浄液をかけると出血を来すことがあるので注意を要する.
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