Japanese
English
今月の症例
粘膜下腫瘍様形態を呈した胃癌の1例
Gastric Cancer Resembling Submucosal Tumor, Report of a Case
古川 浩一
1
,
何 汝朝
1
,
渡辺 和彦
1
,
阿部 行宏
1
,
相場 恒男
1
,
五十嵐 健太郎
1
,
畑 耕治郎
1
,
月岡 恵
1
,
橋立 英樹
2
,
渋谷 宏行
2
Kouichi Furukawa
1
1新潟市民病院消化器科
2新潟市民病院臨床病理部
pp.1488-1490
発行日 2003年10月25日
Published Date 2003/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100736
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〔患者〕 41歳,男性.生来健康.1997年4月22日,健康診断上部消化管造影検査にて異常を指摘され,精査目的に5月12日当院初診.来院時身体所見に異常はなく,臨床検査成績では血算,一般生化学検査,検尿にいずれも異常所見を認めなかった.
〔胃X線所見〕 胃前庭部前壁に4.0×2.5cm辺縁が滑らかな丈の高い隆起を認めた(Fig.1a).中央に不整形な浅い陥凹を有し,圧迫の程度によりbridging fold様所見の出現と肛門側に一点集中の粘膜集中像の描出を認めた(Fig.1b, c).
〔胃内視鏡所見〕 胃前庭部前壁に中央に陥凹を有する平滑で柔らかい印象の隆起を認め,大部分は正常粘膜にて被覆されていた(Fig.2a).中心陥凹は多発する不整形な潰瘍を有するものの潰瘍周辺部に明らかな上皮性病変の存在を示す局面は認められなかった(Fig.2b, c).
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