Japanese
English
今月の症例
粘膜下腫瘍様の形態を示した早期胃癌の1例
Early Gastric Cancer Showing the Features of Submucosal Tumor, Report of a Case
平田 稔彦
1
,
川口 哲
2
,
福田 精二
3
Toshihiko Hirata
1
,
Tetsu Kawaguchi
2
,
Seiwi Fukuda
3
1熊本赤十字病院外科
2熊本赤十字病院消化器科
3熊本赤十字病院病理
pp.250-252
発行日 2008年3月25日
Published Date 2008/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101284
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〔患 者〕 54歳,男性.2003年9月ごろより上腹部痛あり,同月検診を受け,胃前庭部に隆起性病変を指摘され精査目的に紹介受診となった.来院時理学所見および臨床検査成績に異常所見は認めなかった.
〔胃X線所見〕 前庭部の大彎側に大きさ約3cm,境界明瞭でなだらかな立ち上がりを有する粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた.中央に不整形で深い潰瘍を有しているが,胃辺縁より突出してはおらずSchattenplus im Schattenmius1)の所見であった(Fig. 1a).撮影体位によっては後壁側から病変に向かうbridging fold様の所見も認められた(Fig. 1b).圧迫撮影でも同様の所見であったが,圧迫の程度によっても形態の変化をほとんど認めず,比較的硬い病変と考えられた(Fig. 1c).
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