発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005102261
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45歳男.30歳時に飲酒による慢性膵炎と診断され,以来,急性増悪による入退院を繰り返していた.今回,上腹部痛を主訴に救急受診し,急性増悪と診断した.高アミラーゼ血症,黄疸,DICを伴っており,腹部CTでは膵頭部の腫大,多数の膵嚢胞,体尾部主膵管の拡張などを認めた.絶食,補液,抗生物質,タンパク分解酵素阻害薬などによる治療を行い,黄疸とDICは軽快したが,血清アミラーゼ値は上昇し続け,上腹部痛も持続した.腹部CT上,体尾部主膵管の拡張と膵嚢胞が残存しており,膵頭部に狭窄を認めたため,膵嚢胞と膵管狭窄の解除目的に内視鏡的経鼻膵管ドレナージ術を施行した.その結果,症状は速やかに改善し,血清アミラーゼ値は正常化した
©Nankodo Co., Ltd., 2005