Japanese
English
今月の症例
検診の便潜血反応陽性を契機に診断されたアメーバ性大腸炎の1例
Amoebic Colitis Detected by Positive Fecal Occult Blood Test in Mass Screening, Report of a Case
川端 英博
1
,
渡辺 庄治
1
,
高瀬 郁夫
1
,
麻植ホルム 正之
1
,
川口 誠
2
,
味岡 洋一
3
Hidehiro Kawabata
1
1独立行政法人労働者健康福祉機構新潟労災病院消化器内科
2独立行政法人労働者健康福祉機構新潟労災病院病理部
3新潟大学大学院医歯学総合研究科分子・病態病理学分野
pp.724-725
発行日 2005年4月25日
Published Date 2005/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100104
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
〔患 者〕 35歳,男性.2002年5月の検診で便潜血反応陽性にて受診する.血便・下痢・腹痛などの自覚症状なく,身体所見・血液検査所見も異常を認めなかった.既往歴に特記事項なし,海外渡航歴なし,同性愛歴なし,HIV抗体陰性であった.
〔大腸内視鏡検査所見〕 盲腸の虫垂開口部周囲にわずかな隆起の上に汚い白苔に被われた,浅い不整形潰瘍が散在していた(Fig. 1a~c).しかし,介在粘膜の血管透見像は保たれて,また他の部位(直腸,S状結腸)には潰瘍・びらんは認めなかった.このような特徴的な所見と部位よりアメーバ性大腸炎が強く疑われ,確定診断を得るために,壊死物質と組織を生検鉗子で採取した.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.