増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
免疫血液学的検査
不規則性抗赤血球抗体
小松 文夫
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院輸血部
pp.652-653
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909976
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不規則性抗赤血球抗体とは
ある血液型因子(抗原)を有する赤血球をその因子を欠く患者に輸血した場合,患者がその因子に対する抗体を産生することがある.Rh式血液型のうちRh陽性〔D(+)〕の血液をRh陰性〔D(-)〕の患者に輸血した場合,その20〜50%が抗D抗体を産生する.E(+)の血液をE(-)の患者に,c(+)の血液をc(-)の患者にそれぞれ輸血した場合にも,抗Eあるいは抗c抗体が産生される.同様のことは,Rh式以外の血液型についてもいえる.このようにして産生された抗体を不規則性抗赤血球抗体という.ここでは単に,赤血球抗体と記すことにする.
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