増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
内分泌学的検査
副腎
尿中17OHCS(尿中17ヒドロキシコルチコステロイド)
直海 晶二郎
1
,
岩岡 大輔
1
,
梅田 照久
1
1熊本大学医学部第3内科
pp.396-397
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909872
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検査の目的・意義
尿中17OHCSは,図1に示すように,主に副腎皮質束状層で産生されるデオキシコルチゾール(S)とコルチゾール(F),および肝・腎で11β-デヒドロゲナーゼの作用によりFから変換されるコルチゾン(E)の代謝産物であるテトラヒドロ型(THS,THF,alloTHF,THE)よりなる.尿中遊離Fも測定に含まれるが,尿中総17OHCSの1%未満である.
一般には,尿中17OHCSはFの分泌量を反映しており,この値は視床下部-下垂体-副腎皮質系の機能状態により左右され,その系の評価に用いられるが,どの部位の異常かを知るには,表1に示すように,さらに他の検査が必要である.
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