増刊号 図解 診療基本手技 第2集
基本的な臨床検査と画像診断法
大便検査
伊藤 機一
1
1静岡県立衛生環境センター
pp.93-96
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909659
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大便の検査は腸管系疾患の診断に不可欠である.最近の免疫法の便潜血検査,ウイルス抗原検査法の開発は目を見張るべきものであるが,従来の外観観察,細菌検査,寄生虫検査,簡易化学検査も多くの診断情報が得られ,基本的重要検査として今なお不動の地位を占めている.大便容積の約半分は細菌およびその死骸からなり,その大部分は病原性のない常在菌であるが,ときには赤痢菌やサルモネラなど病原菌を含むことがあるので,検体の取り扱いには注意を要する.
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