今月の主題 内科evidenceは果たしてあるのか
evidenceに基づいた内科の問題解決
感染症
抗菌薬の予防投与(SDD)について
大滝 美浩
1
1沖縄県立中部病院内科
pp.2135-2137
発行日 1998年12月10日
Published Date 1998/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909437
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ポイント
●ICUの滞在期間が増えるとグラム陰性桿菌の消化管への定着は増え,肺炎発現率も増える.
●SDD(選択的消化管除菌)は,消化管への病原性細菌の定着をコントロールする手法である.
●腸管細菌叢の変化と多臓器不全発症の間には関連が示唆される.
●ただしBT(バクテリアルトランスロケーション)の意義は十分証明されていない.
●呼吸器感染症および多臓器不全をきたしたICU患者の予後は悪い.
●しかし多臓器不全の原因は多様であり,感染症はその一因でしかないのかもしれない.
●現在のところSDDをルーチンに行うことは推奨されない.
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