今月の主題 内科evidenceは果たしてあるのか
evidenceに基づいた内科の問題解決
消化器
大腸ポリープは切除すべきか
丸山 雅一
1
1癌研究会附属病院内科
pp.2110-2113
発行日 1998年12月10日
Published Date 1998/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909431
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●大腸のポリープ(腺腫)には癌化するものがある.しかし,このことは大腸癌の大部分が腺腫に由来することを意味するものではない.
●大腸癌のなかには,腺腫を介さず正常粘膜から直接発生するものも存在する.
●以上のことは,筆者らの観察的データに基づく仮説である.そして現在の問題は,どのような腺腫が癌化するかということに,信頼性のあるデータが存在しないことである.
●また,腺腫と癌の組織学的な診断基準にも種々の偏り(診断医間の差,欧米とわが国における差など)がある.
●したがって,臨床の実際においてはポリープは切除するのが妥当である.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.