CHEC-TIE—よい医師—患者関係づくりのために・20
ゲートキーパー機能をもった主治医がない患者の場合
箕輪 良行
1
,
柏井 昭良
2
,
竹中 直美
3
1自治医科大学大宮医療センター総合医学第2
2自治医科大学看護短期大学
3日鋼記念病院医学情報部
pp.1490-1491
発行日 1998年8月10日
Published Date 1998/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909380
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症例 複数の診察科を紹介された胸水貯留例
90歳,男性.マツモトさんは近くの病院から,ろれつが回らなくて左片麻痺がみられるとのことで救急外来へ送られてきた.全身状態は悪くなく,今まで自立生活も可能であった.来院時には片麻痺は軽快,消失しつつあり,脳外科へ紹介したところ神経学的所見はなく頭部CTも正常だった.
数ヵ月前に心臓ペースメーカーを挿入されていた.37.4℃の発熱があるため胸部X線写真をとったところ,右胸水貯留が認められた.循環器科ではペーシング不全と判断され調節されて,心エコーで左室機能はやや低下,下大静脈の吸気時拡張を認めた.白血球数正常,CRP軽度上昇が明らかとなり,結核性胸膜炎の疑いで呼吸器内科へ紹介された.
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