今月の主題 狭心症—日常臨床へのExpertise
狭心症の治療
高齢者ならびに合併症のある狭心症患者に対する治療
狭心症患者のnoncardiac surgeryにおける注意点
柳瀬 治
1
,
本宮 武司
1
1東京都立広尾病院循環器科
pp.685-688
発行日 1998年4月10日
Published Date 1998/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909317
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ポイント
●非心臓手術(noncardiac surgery)の周術期における心事故発生リスクは,まず狭心症の臨床的重症度,身体活動能力の高低,手術術式固有のリスクの三者で判定し,必要により非侵襲的冠動脈評価やさらには冠動脈造影を行う.
●不安定狭心症や薬物療法に抵抗する重症狭心症では,可能な限り手術は延期して冠動脈造影による冠動脈病変の評価を行い,術前の冠血行再建術を検討する.
●身体活動能力が高い安定狭心症例では,予防的な術前の冠血行再建術は一般に不要である.
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