WIDE SCOPE
レポートとサイン
河上 聡
1
1彦根市立病院放射線科
pp.72
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908363
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画像診断を専門とした場合に避けて通れない(というよりは,これが一番の中心業務になる)のが診断レポートの作成です.このレポートの形式に関してはまさに千差万別,診断医の数だけ形式があるというのが本当でしょう.正常所見一つとっても「np」と一行書くだけの方もいれば,陰性所見も含め一つひとつの臓器に関して,すべて丁寧に記載するべきであると主張される先生もおられます.記載方法に関しても従来の手書き(場合によってはシェーマ付き)のものから,近年ではワープロによる印刷化,さらにはレポートシステムを利用しての院内へのweb配信への移行時期でもあり,まさに施設ごとに様々な状態がここ数年は続くものと思われます.どのような形式のレポートが良いのかという議論はなかなか解決する問題でなく,どの形式も一長一短の部分があるようです.印刷したレポートは読みやすくて良いのはもちろんなのですが,入力に手間がかかるために読影できる件数が減少したり(そのくせ検査件数は機械の進歩に比例してどんどん増加する),手書き時代には容易に表現できたシェーマがレポートシステムのうえではなかなか実現できにくかったりという問題もあります.
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