今月の主題 糖尿病と合併症へのアプローチ
どのように病態を把握し,治療指針を決定するか
糖尿病と合併症の治療方針をどう立てるか
大角 誠治
1
,
小林 正
1
1富山医科薬科大学第1内科
pp.1908-1911
発行日 2000年12月10日
Published Date 2000/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907846
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●糖尿病性慢性合併症は,蛋白の非酵素的糖化反応,ポリオール代謝の亢進,酸化ストレスの亢進,PKC活性の亢進が主要な機序で発症する.
●高血糖下におけるグリケーション,ポリオール代謝,酸化ストレスの亢進は,直接蛋白を修飾してその機能を変え,組織を傷害する.また,これらはPKC活性の亢進とともに細胞内MAPキナーゼを活性化し,正常遺伝子発現を変化させ,合併症につながる.
●発症機序各ステップにおける治療薬の開発は課題であるが,基本治療は高血糖を是正し,正常化することである.
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