今月の主題 「考える」診断学—病歴と診察のEBM
考える診断学の実際
見逃してはならない疾患編
悪性黒色腫
吉池 高志
1
1順天堂大学医学部附属順天堂伊豆長岡病院皮膚科
pp.1520-1522
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907629
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疑うか?見逃すか?
悪性黒色腫は皮膚癌のなかでも悪性度がとりわけ高い.見逃せば,時機を失し転移によって不幸な転帰をとる.ならば“ほくろ”のような黒色病変はすべて切り取るべきか?
メラニン色素産生の強いわれわれ黄色人種は,その紫外線防御能によって,悪性黒色腫の発生頻度が白人の1/6〜1/10と低い(ハワイ・カウアイ島での調査)代わりに,良性黒色病変も多い.
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