今月の主題 ブレインアタック Brain attack
脳卒中急性期の治療戦略
一過性脳虚血発作の治療
畑 隆志
1
1横浜市立脳血管医療センター神経内科
pp.1131-1134
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907544
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●一過性脳虚血発作は脳梗塞の重要な予兆である.しかし正しく診断され,正しく治療されていない場合も多い.
●診断には詳細な病歴聴取が必須であり,補助診断としてはMRIとMRA,頸動脈超音波検査が有用である.
●治療はアスピリン50〜325mg/日の投与が基本であり,アスピリンが服用できない場合やアスピリンを内服中にTIAが起こった場合(aspirin failure)には,抗凝固療法や代替療法(チクロピジン,ジピリダモールなど)が考慮される.
●頻発するTIAs,心原性塞栓症に起因するTIAには抗凝固療法を検討する.
●頸部内頸動脈に高度の狭窄(70〜99%)がある場合には内膜切除術の適応となる.
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