今月の主題 症例から学ぶ水電解質・酸塩基平衡異常
症例・Ca・P代謝異常,その他
糖尿病性腎不全に認められた低Ca血症
杉崎 徹三
1
1昭和大学医学部腎臓内科
pp.926-927
発行日 2000年6月10日
Published Date 2000/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907499
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【症例】58歳,男性(会社員).既往歴には特記すべきことなし.20年前より糖尿病に罹患.血糖のコントロールは不良であった.約10年前より蛋白尿が出現,7〜4g/日であった.最近の全身倦怠感,食欲減退,体重増加の精査のため腎臓内科来院.全身の掻痒,下肢のつれを認めた(長期間の臨床経過は図1参照).
血圧 168/94mmHg
血液生化学:TP 5.6g/dl,Alb 2g/dl,空腹時血糖 120mg/dl,Na 130mEq/l,K 6mEq/l,Cl 94mEq/l,Ca 6mg/dl,P 6mg/dl,Mg 3mEq/l,BUN 40mg/dl,Cr 3.0mg/dl,UA 8mg/dl,Ccr 18m/l分
血液:RBC 280×104/mm3,Hb 9g/dl,Ht 23%
尿生化学:尿蛋白 4.5g/日,尿糖 5g/日,u-Na 180mEq/日,u-K 20mEq/日,u-Cr 0.8mg/dl,FENa 3.0%
血中ホルモン濃度:intact PTH200pg/ml,1,25-(OH)2D3*濃度 10pg/ml(27.5〜68.7pg/ml)
(*簡易カラム-RRA法による)
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