増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
神経疾患
一過性脳虚血発作(TIA)
内山 真一郎
1
1東京女子医科大学附属脳神経センター神経内科
pp.208-210
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907104
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ポイント
●一過性脳虚血発作(TIA)は放置すると脳梗塞へ移行しやすい.特に発症直後のTIAは脳梗塞を生じやすいので救急疾患として対処し,1週間以内に検査を終了し,治療を開始する必要がある.
●クレッシェンドTIAは切迫梗塞と考えるべきであり,緊急入院による抗凝固療法の適応がある.
●発症直後のTIAやクレッシェンドTIAに抗血小板薬を用いる場合には,300 mg以上のアスピリンをloading doseとして投与すべきである.
●70%以上の頸動脈狭窄を有するTIAには,内科療法よりも内膜摘除術が有効である.
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