今月の主題 内科医がよく遭遇する血管疾患
イントロダクション
動脈硬化の成り立ち
森崎 信尋
1
1千葉大学医学部第2内科
pp.809-811
発行日 1998年5月10日
Published Date 1998/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906790
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●動脈硬化は,一つには,高脂血症に続くLDLの動脈壁への侵入,LDLの酸化,内皮細胞表面における接着因子の発現,単球の侵入とマクロファージ化,マクロファージの酸化LDL取り込みによる泡沫化,病巣の破裂などの機序で発生する.
●他の一つは,内皮細胞傷害に続く,中膜平滑筋細胞のフェノタイプ変換,遊走,増殖,線維形成の機序で発生する.
●これらの反応には防御的側面があるが,その行き過ぎや歪みから動脈硬化が発生する.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.